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自分探しクエスト

Posted on 3月 26th, 2011

探し・クエストってダブってるやんという突っ込みたくなるかもしれないけどこれにはちゃんと意味が有る、この「自分探しクエスト」って言葉が登場するのが2チャンネル掲示板の「ネットゲーム板」に有る「リアル社会オフライン(http://www.geocities.jp/real_social_offline/log/log_3.html)」ってネタスレッドだからだ。

 このスレッドは実社会での出来事をネットゲームに例えて話すスレで、コメントは単語を「人→PC(プレイヤーキャラクター)」「日本→JPサバ」のように置き換えられて書かれており、他にも出来事は「イベント」課題や試練は「クエスト」と呼ばれ「失恋イベント」とか「入試クエスト」というように使われている、だから「自分探しクエスト」であっているわけ。

で、じっさいのコメントをちょっと引用してみるとこんな感じ

845 名前: ネトゲ廃人@名無し 04/11/14 19:09:07 ID:???
半年の期間と1200kの金を費やして自分探しクエコンプしたよ。
「とことん最低で糞な自分」を見つけて、バッドステータス:精神病ゲットしたよ。
あと、フレンド登録総抹消と全ステ低下、クラス:ノービスへのクラスチェンジが強制的におきた。
普通にプレイしててこれだけのペナが一斉に付くことは無いから、
自分探しクエって威力あるよ。

ネットゲームスラングが並ぶので解り難いかもしれないがその悲惨な雰囲気は伝わると思う、要約すると「自己開発セミナーか何かに120万円払って参加したら、逆に精神を病んでしまって人生ボロボロ」ってな感じでしょうか、「自分探しクエスト」の難易度のをよくあらわしているエピソードだ。

この他にも「自分探しクエスト」へのコメントが色々あるのだが、いずれもがその危険性に触れて「ほどほどに」と警告している、この事は思い当たる節のある人もあるだろう「自分探しクエスト」はおたふく風邪のように誰もが一度はかかる物で症状により「中2病」「高2病」と名前が付いていたりするほどだからだ。

そもそも自分を探すということは「探している自分」と「見つけられる自分」の二つに自分を引き裂くことなので必然的に精神分裂の危険をはらんでおり、特に「探している自分」は探すためにメタな視点を多用するので全能感が強くなり現実との乖離が生じやすいため、自分探しが長くなるとどんどん現実から遠ざかってしまう結果になる。

「自分探しクエスト」には実は「cogito ergo sum(我思う、ゆえに我あり)」という実に単純明快な回答があるのだが、この回答そのものが「考えている自分」ひいては「探している自分」を自分の身のうちに生じさせてしまう、つまり「自分探しクエスト」とは『答えを得たことでスタートする疑問』という、真面目に考えれば考えるほど答えから遠ざかるように出来ているクエストなのだ。

ところで「自分探しクエスト」について考えていたら思い出したものがある、「栄光なき天才たち」という漫画に登場する遺伝学で有名な生物学者メンデルの台詞だ 。

修道士  「私は・・・弱い人間です・・・
      院長・・・どうしてあなたは御自分の正しさを、そこまで信じられるんですか?」

メンデル 「いや、私は間違ってるはずだ!」
修道士  「!?」

メンデル 「全ての人間がなんらかの間違いをしでかしてるのに、
      私だけが例外のはずはないさ・・・
      だが、たとえ間違ってるはずだとしても・・・
      正しいと思えた時に、正しいと言ったり行動したりしないとしたら・・・だとしたら・・・
      人間には、何も無いんだ!」

自分探しというメタな視点での価値判断よりも、実際の行動の中に自分の真実があるんだ、そんな事をこの台詞は教えてくれているんじゃないのだろうか。

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